用語集

No. 用語 英語 説明
1 ACC American Chemistry Council 米国化学工業協会
2 ACGIH American Conference of Governmental Industrial Hygienists 米国産業衛生専門会議。米国にある産業衛生の専門家よりなる組織。職業上および環境上の健康に関する管理及び技術分野を扱っている。作業場の許容濃度の勧告値、化学物質の発がん性の分類を公表している。
3 ATSDR Agency for Toxic Substances and Disease Registry 米国環境有害物質・特定疾病対策庁
4 Amesテスト Ames test 物質の変異原性を評価するためのバイオアッセイ試験法
5 EPA Environmental Protection Agency 米国環境保護庁: 市民の健康保護と自然環境の保護を目的とする、アメリカ合衆国連邦政府の行政機関である。大気汚染、水質汚染、土壌汚染などが管理の対象に含まれる。
6 GLP Good Laboratory Practice 優良試験所規範。試験実施適正基準。医薬品や食品の安全性を評価する検査や試験が正確かつ適切に行われたことを保証するための基準。安全性評価試験の信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき設備、機器、組織、試験の手順等について基準を定めたもの。
7 HHS Department of Health and Human Services 米国保険福祉省
8 JSOH Japan Society for Occupational Health 日本産業衛生学会、許容濃度などの勧告値を発表している。
9 IARC International Agency for Research on Cancer 国際がん研究機関。WHO(世界保健機関)に属する。化学物質の人間に対する発がん性を、免疫調査及び動物試験等の結果に基づいて評価分類している。因みに1-ブロモプロパンは、2Bに区分され、人間に対して発がん性の可能性がある物質とされている。
10 LOAEL Lowest Observed Adverse Effect Level 毒性試験の結果から求められた有害影響の発現する最も低い用量を最小毒性量
11 MHLW Ministry of Health, Labour and Welfare 日本、厚生労働省
12 NIOSH National Institute for Occupational Safety and Health 業務関連傷害・疾病の防止を目的とした研究および勧告を行う連邦機関である。NIOSHは、米国保健社会福祉省(Department of Health and Human Services: DHHS)管轄下の疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の1組織。
13 NTP National Toxicology Program アメリカ合衆国保健福祉省が中心となり公衆衛生に関わる工業、農業、医薬化粧品、食品添加物等で使われる化学物質の毒物学、分子生物学の研究を行い毒性物質、特に発がん性物質の、最新の検査・研究手段の開発、試験、分類を行う省庁横断的プログラムである。評価結果は「発癌物質報告書」にまとめられ定期的に刊行されている。
14 ODP Ozone Depleting Potential オゾン層を破壊する能力を示す指標でCFC-11の能力を1とした場合の相対値であらわされる。ODPが大きいほどオゾン層に与える影響が大きい。1-ブロモプロパンの場合、最新式の3次元モデルで0.0049とかなり低い為、影響がほとんどない。
15 OECD Organization for Economic Co-operation and Development 経済協力開発機構
16 OSHA Occupational Safety and Health Administration 労働安全衛生局。米国の労働省に属し、労働安全衛生法を所管し、この法律に基づき危険有害性の周知基準を定めている。
17 PRTR Pollutant release and transfer register 環境汚染物質排出・移動登録。事業者の報告に基づいて行政が化学物質の大気、水質、土壌への排出量、又は廃棄物としての移動量のデータを収集して目録の形にして公表する制度。化学物質排出把握管理促進法に基づく。
18 TLV Threshold Limit Value 暴露してもほとんどの作業者が影響を受ける事のない閾値。物質の濃度。時間加重平均(TWA)、短時間暴露限度(STEL)等で示される。
19 TSCA Toxic Substance Control Act 有害物質規制法。米国の連邦法で、化学物質による人の健康及び環境に対するリスクを防止するための化学物質の製造、取扱い、使用を規制するもの。
20 VOC Volatile Organic Compound 揮発性有機化合物
21 カウリブタノール値(KB値) Kauri-Butanol value カウリガムはロジン系化合物を含む天然松やにの総称でロジン化合物がハンダペーストの成分の一つとして汎用的に用いられていることからハンダペーストの洗浄評価指標として用いられている。カウリガムは汚れの中でも除去難度が高い為、KB値の高い洗浄剤は、工業上の多くの汚れに効果的と判断されるので洗浄力大と評価されている。1-ブロモプロパンは高いKB値を持つ。
22 局所排気装置 Local exhauster 溶剤ガスの拡散を防止する為、洗浄装置を完全に密封することが望ましい。しかしそれが出来ない場合には、
23 許容濃度 Permissible exposure limit, 労働者が、一日8時間、週40時間有害物質に暴露されても、この値以下であればほとんど全ての労働者の健康に悪影響がないと考えられる濃度。国内では、日本産業衛生学会が勧告している。米国では、OSHA,ACGIHが設定している。
24 蒸気洗浄 Vapor cleaning, Vapor degreasing 溶剤の蒸留精製を組み込んだ高精度の洗浄法として精密洗浄の分野で広く利用されている洗浄方法。汚れた被洗浄物表面への溶剤蒸気が凝縮し、凝縮溶剤へ汚れが分散しこの凝縮溶剤が滴下する。この結果被洗浄物の表面は清浄な溶剤でおおわれる。被洗浄物の表面温度は、溶剤の蒸気温度に近くなると洗浄効率が落ちる為、被洗浄物は沸点より低い温度に冷やされていることが望まれる。
25 蒸留再生装置 Distillation Recycling System 洗浄液とそれより沸点の高い加工油等の分離をする装置。洗浄液を沸騰させ冷却液化し回収する為、沸点の高いものとの分離が可能となる。
26 神経毒性 Neurotoxicity 化学的、物理的もしくは生物学的影響因子により惹起された中枢/末梢神経の形態的あるいは機能的な有害作用。
27 生殖毒性 Reproductive toxicity 医薬、化学物質等が生体において生殖能力に有害作用を起こす能力。厚生労働省では、生殖毒性試験の結果、雄および雌の繁殖能力並びに仔の発生及び成長に影響の認められるもの、又は染色体損傷および胎仔へのえいきょうも含め、生殖能力に影響を認められるものを生殖毒性のある物質と定義している。
28 発ガン性 Carcinogenic 正常な細胞を癌(悪性腫瘍)に変化させる性質。発癌性物質(発がん性物質、はつがんせいぶっしつ)とは、発癌性を示す化学物質のことである。
29 変異原性 Mutagenicity 放射線や紫外線,天然および合成化学物質などが,遺伝物質である DNA や染色体に損傷を与え突然変異を起こす性質。